SORAの石鹸に使う「香り」は、すべて天然精油から作られています。精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花・葉・皮・根などから蒸留や圧搾によって抽出した揮発性の芳香成分。アロマテラピーにも石鹸づくりにも欠かせない素材です。
精油の基本
合成香料との違い
市販の洗剤やシャンプーによく使われる「香料」の多くは、化学的に合成された物質です。天然精油と比べて安価で安定していますが、アレルゲンや皮膚刺激になりやすい成分が含まれることがあります。
天然精油は植物由来の複合成分からなり、種によっては200種以上の化合物が共存します。その複雑さが、単一化合物にはない奥行きのある香りを作り出します。
ただし「天然=安全」ではありません。光毒性(柑橘系)、皮膚刺激(ペパーミント・シナモンなど)がある精油もあります。正しい知識で使うことが大切です。
SORAが使う主な精油
ラベンダー(Lavandula angustifolia)
石鹸づくりに最も多く使われる精油のひとつ。フローラルでハーバルな香りは、多くの方に好まれます。
- 主要成分: リナロール、酢酸リナリル
- 作用: 鎮静、抗菌、皮膚再生促進
- 石鹸への配合量の目安: オイル総量の2〜3%
- 香りの持続性: 中程度(トップ〜ミドルノート)
スウィートオレンジ(Citrus sinensis)
明るくフルーティーな香りが人気の柑橘系精油。気分を明るくする作用があり、朝のシャワーに向いています。
- 注意: 光毒性のある「ベルガモット」とは異なり、スウィートオレンジには光毒性がほとんどありません
- 揮発性が高いため、石鹸では香りが飛びやすい。ラベンダーとブレンドすると持続性が増します
フランキンセンス(Boswellia carterii)
乳香とも呼ばれる樹脂系の精油。深みのある落ち着いた香りで、瞑想やヨガにも使われます。
- 作用: 肌の老化予防、傷の修復促進
- ベースノートとして他の精油の香りを長持ちさせる役割も
香りのブレンド — トップ・ミドル・ベースノート
香りは揮発する速さによって3つに分類されます。3層をバランスよくブレンドすると、時間の経過とともに変化する豊かな香りになります。
| ノート | 特徴 | 代表的な精油 |
|---|---|---|
| トップ | 最初に感じる香り。揮発が速い | 柑橘系(オレンジ・レモン)、ペパーミント |
| ミドル | 香りの中核。数時間持続 | ラベンダー、ゼラニウム、ローズマリー |
| ベース | 長時間残る香り。ブレンドを安定させる | フランキンセンス、サンダルウッド、パチュリ |
SORA流ブレンドの黄金比
トップノート : 30%
ミドルノート : 50%
ベースノート : 20%
例:
スウィートオレンジ(トップ) 30滴
ラベンダー(ミドル) 50滴
フランキンセンス(ベース) 20滴
── 合計 100滴(石鹸500g分のアロマ)
精油の品質を見極める
品質の低い精油は、香りが弱かったり皮膚への刺激が強かったりします。購入時の目安:
- 学名が記載されている — 「ラベンダー」でもいくつかの品種があります。Lavandula angustifolia が最もポピュラーで安全
- 産地・製造者が明記されている — トレーサビリティが担保されているブランドを選ぶ
- 遮光ガラス瓶に入っている — 透明のプラスチック容器はNG。光と酸素で劣化します
- 価格が極端に安くない — 天然精油は原料植物のコストを反映します。1mlで数百円以下は注意
石鹸づくりにおける精油の注意事項
- 使用量: 一般的にオイル総量の 2〜3% が目安。多すぎると皮膚刺激になります
- トレースへの影響: バニラ系・クローブ・シナモンなどは、石鹸生地のトレースを急激に早めます
- 変色: バニラやクローブは石鹸を茶色く変色させることがあります
- 揮発: 柑橘系は熟成中に香りが飛びやすいため、スプレーで表面に吹きかける方法も
香りは記憶と深く結びついています。SORA の石鹸を使いながら「あ、この香り好きだな」と感じる瞬間が、毎日の暮らしを少しだけ豊かにしてくれたなら嬉しいです。
次回は、春の新作香りについてお届けする予定です。お楽しみに。